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VBAエキスパート試験とは



VBAエキスパートは、株式会社オデッセイ コミュニケーションズが主催する、VBAの知識や技術を問う検定試験です。
2009年5月より、問題やカリキュラムを一新して、より実務的な内容へと生まれ変わりました。



試験に合格してもVBAを使えるようにならない?


VBAエキスパートに限りませんが、こうした検定試験に対しては、否定的な意見をたびたび耳にします。それは「試験に合格しても、VBAを使えるようになんかならない」といった意見です。

まったくその通りです。VBAエキスパート試験のために勉強をして、試験に合格したとしても、それだけでVBAを使いこなせるようにはなりません。当たり前じゃないですか。VBAは、そんな底の浅いプログラミング言語ではありません。本当にVBAを使いこなせるようになるには、広い知識と、豊富な経験が必要です。ほんの少しばかり勉強したからといって、それだけでVBAを自在に使えるようには決してなりません。


それは当たり前です。そのような、否定的な意見を主張する人は、いったい何を勘違いしているのでしょう。たとえば、教習所に通って運転免許を取得したからといって、それだけでは、F1ドライバーはおろか、街中を自在に走ることすらできません。教習所で、運転の基礎技術や交通法規を学び、免許証を取得してから、公道に出て経験と腕を磨かなければなりません。デパートやスーパーマーケットの駐車場に、ポールは立っていないんです。

VBAエキスパートの勉強をして試験に合格することはゴールではなくスタートです。試験勉強を通じて、VBAの基礎をしっかりとマスターすれば、ビジネスの現場で直面する問題を、自分の力で解決できるようになります。それが"経験"です。経験を積むことでVBAの学習は続きます。VBAマスターへの道は、決して安易な道ではありません。


VBAの基礎とは何か?


VBAのスキルや自信について質問したとき「いやいや、私は基礎をやってないから」と言われることがあります。では、ビジネスの現場におけるVBAの基礎とは何でしょう。

変数を使えることが基礎ですか?For Nextは初心者用で、For Eachは上級者向けですか?VBAマスターへの道は、単純な階段ではありません。これは初心者向け、こっちは上級者向けといった線を引くことは、とても現実的ではありません。ましてや、企業で行われる処理は千差万別です。業種や職種、人的環境や職場内における暗黙のルールなどによって、求められる結果や手段はさまざまです。そんなビジネスの現場で「○○を使えるのが基礎」と技術的な線引きは不可能です。では、企業内でVBAを活用する場合、業務の遂行に必要なVBAの基礎とは何でしょうか?それは自分で調べる力です。


状況や環境の変化によって、いつどんな処理を求められるかわかりません。今までやったことのない処理を、ある日急に要求されるかもしれません。かといって、VBAのすべてを習得するのは簡単ではありません。すべてのプロパティを暗記している人などいないでしょうし、もしいたとしても、はたしてそれは必要でしょうか。誰にだって、分からないことはあります。しかし、分からないことを自分で調べて解決できれば、すべてを暗記する必要もありません。もちろん、条件分岐や繰り返し、変数の使い方などの基礎技術はマスターしていなければなりません。また、調べた結果を理解できる最低限の知識と、調べた結果を自分のマクロに組み込む方法も必須でしょう。しかし、何よりも重要で、かつ忘れられがちなのは、分からないことを調べる力です。これがなければ、ビジネスの現場を乗り切ることはできません。


VBAエキスパートの「ベーシック」とは?


VBAエキスパートの「ベーシック」は、条件分岐や繰り返し、変数などの最低限必要な技術や知識・概念に加えて、分からないことを自分で調べて解決できる"自習力"を徹底的に養います。また、ビジネスの現場で、すべきことと、してはいけないことも学習します。VBAエキスパートの「ベーシック」は、これから始まる"VBAマスターへの道"へ向かって、適切な最初の一歩を踏み出すための検定試験です。"習うより慣れろ"なんて甘い考えでVBAはマスターできません。マクロ記録でマクロを作ろうとしているから、いつまでたっても思うようなマクロを作れないんです。VBAエキスパート「ベーシック」の勉強をして、そして試験に合格することで、これからの長いVBA生活を順調に過ごすために必要な、基礎技術と、基礎知識と、基礎概念を身につけることができます。


VBAエキスパートの「スタンダード」とは?


VBAは奥の深いプログラミング言語です。セルやワークシートを操作できるのはもちろん、UserFormで独自のユーザーインターフェイスを作ったり、APIやOLEオートメーションを利用して、Excelだけでは実現できない高度な機能を活用することもできます。動的配列やユーザー定義型の変数、For EachやDo Loopなどのステートメントもありますし、少し本格的なマクロを作成する場合ファイルの操作は必須です。また、レジストリに初期設定項目などを記録しておくのも便利です。

VBAの可能性は技術と発想しだいで驚くほど広大です。「スタンダード」では、そうしたVBAの可能性を表す次のトビラを示します。トビラを開けて向こう側に進むかどうかは、あなたしだいです。


Office TANAKAはVBAエキスパートを支援します


今回のリニューアルにあわせて、公式テキストを執筆しました。そうした事情はともかく、ビジネスの現場で役立つVBAの基礎を学習するために、新しいVBAエキスパートはちょうど良い学習素材だと思います。「いやいや、私は基礎をやってないから」と言うVBAユーザーがひとりでも減ることを願いつつ、Office TANAKAでは積極的にVBAエキスパートを支援していきます。

企業内でExcelを活用するビジネスマンも、これから社会に巣立って行く学生も、VBAエキスパートの勉強を始めることは、間違いなく意義のあることです。
いつか「VBAなら、まかせてください」と胸を張って言えるように、間違いのない、適切な"最初の一歩"を歩んでください。



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